まず、種類が3つあることを知る
「割り勘アプリ」とひとくくりにされていますが、設計思想はかなり違います。大きく3種類あります。
| 種類 | 得意なこと | 同棲での使い勝手 |
|---|---|---|
| イベント割り勘型 | 旅行や飲み会など、その場限りの精算 | 都度リセットが前提なので、日常の継続利用には向きにくい |
| 共有家計簿型 | ふたりの支出を分類して集計・分析する | 家計の把握には強いが、精算額を出す機能は弱いことがある |
| 立替精算型 | 誰がいくら多く払っているかを継続して追う | 同棲の立替そのものが対象。日常向き |
同棲で困っているのが「どちらが多く払っているかわからない」なら、探すべきは立替精算型です。逆に「何にいくら使ったか把握したい」なら共有家計簿型が合います。両方ほしい場合は、どちらを主目的にするかを先に決めると絞り込めます。
確かめたい5つの基準
1. ふたりで共有できるか、片方だけのアプリか
いちばん大きい分かれ目です。ひとり用の家計簿アプリを同棲に流用すると、片方だけが入力し、片方だけが数字を見る状態になります。 これは紙やスプレッドシートで管理するのと同じ問題を抱えます。
確認したいのは、パートナーを招待して両方の端末から同じ記録が見えるかです。ストアの説明で「共有」と書かれていても、実際には画面のスクリーンショットを送る程度のものもあるので、レビューや機能一覧で具体的に確かめておくと安心です。
2. 銀行口座やクレジットカードの連携が必須か
自動で明細を取り込めるのは便利ですが、代わりに口座やカードの情報をサービスに預けることになります。連携が「必須」なのか「任意」なのかは、必ず確認してください。
同棲を始めたばかりの段階で、パートナーに口座情報の登録まで求めるのはハードルが高いことがあります。手入力でも十分に運用できるなら、連携なしで使えるアプリのほうが、ふたりとも気兼ねなく始められます。
3. 「精算」の考え方が、ふたりのやり方に合っているか
ここは見落とされがちですが、実際の使い心地を大きく左右します。精算の考え方には2通りあります。
- 都度精算型: 一件ごとに「これは割り勘」「これは全額あなた持ち」と決めて清算していく
- 累計精算型: 記録を溜めておき、任意のタイミングで差額をまとめて清算する
同棲のように立替の回数が多い場合、都度精算型だと操作が増えて負担になります。月末にまとめて清算したいなら、累計で差額を出せるものを選んでください。
あわせて、折半以外の負担割合を設定できるかも確認しておくとよいです。収入差に応じた分担を考えている場合は必要になります(収入差があるカップルの生活費の分け方)。
4. 無料でどこまで使えるか
無料と書かれていても、範囲はさまざまです。確認すべきなのは次の3点です。
- 記録できる件数に上限があるか。あるなら月に何件か
- ふたりで共有する機能自体が有料になっていないか
- 広告の出方が、日常的に使ううえで許容できるか
特に2つ目は要注意です。 共有がそのまま有料機能になっていると、同棲で使う前提では実質的に有料アプリということになります。無料の範囲で1か月試せるかどうかを目安にすると判断しやすくなります。
5. データの引き継ぎと、やめるときの扱い
長く使うものなので、出口も確認しておきます。
- 機種変更したときに記録が引き継がれるか。 端末内にだけ保存する方式だと、消えることがあります
- 書き出せるか。 CSVなどで取り出せると、あとから別の方法へ移れます
- アカウントを削除したとき、共有していた記録がどうなるか。 関係が変わったときに関わる部分なので、プライバシーポリシーを一度見ておくと安心です
見落としやすい落とし穴
パートナーの端末は iPhone ですか、Android ですか
基本的なことですが、ここで詰まる例が少なくありません。ふたりで使うアプリなので、片方の対応OSがなければ、その時点で選択肢から外れます。 ダウンロード前に、相手の端末で入手できるかを確認してください。
そのほか、実際に使いはじめてから気づきやすいのは次のような点です。
- 入力に何ステップかかるか。 レジを離れて数十秒で終わらないと、続きません。金額を打つまでに何回タップするかは、試用時に必ず見てください
- パートナー側の登録がどれだけ面倒か。 招待する側は乗り気でも、される側にとっては「よくわからないアプリの登録」です。手順が多いほど、そこで止まります
- 記録を修正・削除できるか。 金額の打ち間違いは必ず起きます。あとから直せないと、そのズレが気になり続けます
試すときの進め方
比較記事を読み込むより、2つほどに絞って実際に触るほうが早く決まります。次の手順がおすすめです。
- まず自分ひとりで1週間使ってみる。 入力の負担が許容できるかを確かめます。ここで面倒だと感じたものは、ふたりでも続きません
- 続きそうなら、パートナーを招待する。 招待の手順そのものが、相手にとっての第一印象になります
- 1か月使って、精算まで一度やってみる。 記録するところまでは動いても、清算の操作が分かりにくいアプリもあります。ひと通り回してから本採用を決めます
アプリ以外の方法も含めて検討したい場合は、同棲の立替精算、5つのやり方を比べるで共同口座や共同財布と並べて整理しています。スプレッドシートから移りたい場合はスプレッドシートの同棲家計簿が続かない理由もどうぞ。
とんとんの立ち位置
このサイトを運営している「とんとん」も、上の分類でいえば立替精算型のアプリです。公平を期すために、向いている場合とそうでない場合を書いておきます。
向いているのは、ふたりとも iPhone を使っていて、日々の立替の回数が多く、月末などにまとめて精算したいカップルです。銀行連携やカード発行は必要なく、金額と払った人を記録すると、どちらがいくら多く払っているかが自動で計算されます。記録はふたりで共有されるので、片方だけが管理する状態になりません。
向いていないのは、パートナーが Android を使っている場合です。現在 iPhone のみの対応なので、この場合は他のアプリを検討してください。また、口座やカードの明細を自動で取り込みたい場合も、とんとんは手入力が前提なので合いません。何にいくら使ったかの分析を主目的にする場合は、共有家計簿型のほうが向いています。
無料の範囲についても書いておきます。 上で「記録できる件数に上限があるか確認を」と書いたので、自分のところも明かしておくのが筋です。とんとんの無料プランは月15件まで記録できます。ふたりで共有する機能は無料のまま使えるので、共有が有料になっているタイプではありません。立替の回数が月15件を超えるようなら、有料プランを検討していただく形になります。まずは無料の範囲でひと月試して、続きそうかを判断してください。
記録するだけの立替精算アプリ「とんとん」
同棲カップルのための割り勘・立替精算アプリです。支払ったときに記録しておくだけで、どちらがいくら多く払っているかを自動で計算します。カード発行も銀行連携も不要。まずはひとりで記録を始めて、あとからパートナーを招待することもできます。
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